開発日誌

日々の開発、ものづくりについての話題や商品の説明を掲載していこうと思います。

ブレーキマウントIII型におけるブレーキ-クランクの干渉不具合について

ブレーキマウントIII型について、使用するクランクセットとの組合せにより、シマノ製のダイレクトマウントブレーキが取り付けられないケースがあることが判明しました。
本稿では、不具合の詳細および対策について報告させていただきます。

※2017/09/25 加筆修正しております。


不具合内容

ブレーキマウントIII型について、使用するクランクセットとの組合せにより、シマノ製のダイレクトマウントブレーキが取り付けられないケースがあることがわかりました。

厳密にはクランクアームの曲がりも考慮する必要がありますが、簡単のため直線を仮定するとおおむね下図のように左右のクランクの内側の距離が111mm以上は必要と思われます。

数値的根拠としましては、当方所有のシマノデュラエース(FC-7600)x Sugino 75 BB(軸長:109mm)では同部の幅は当方実測で111mmとなり、シマノ製ダイレクトブレーキ(アルテグラ BR-6810-R)を取り付けた場合の左クランクとのクリアランスは1.5mm程度でした。走行確認の結果、干渉は確認できず、左クランクがブレーキに接近する位置はペダリングの下死点を過ぎた後なので、ペダリング加重によるクランクのたわみの影響は考えなくてもよいようです。

20170925crank.PNG

 

対策案

 本来ブレーキの装着を前提としていないピストフレームに何とかブレーキを取り付けようという本製品の趣旨より、現物合わせになってしまうことをご容赦いただき、上記寸法を確認の上、パーツの選定をお願いいたします。なお、干渉が発生した場合の対策案としては、以下2案を推奨いたします。

 

対策案1

軸長の長いBBに交換する。お手持ちのクランクセットを測定いただき、指定部の寸法が111mm以上(できれば114mm程度、片側約3mmクリアランスができることが望ましい)を確保できる軸長となるようBBを交換してください。

ただし、軸長の変更はQファクターが増えるほか、チェーンラインへの影響も発生いたしますので、気になる場合は対策案2のご検討をお願いいたします。

 

対策案2

幅の狭いシマノ互換のダイレクトマウントブレーキを使用する。現状、以下製品が使用可能ではないかと考えています。

TRP

T851:http://www.akiworld.co.jp/trp/r-T851.html

 

TEKTRO

T551:http://www.tektro.com/products.php?p=232

T750:http://www.tektro.com/products.php?p=56

楽天などで検索に引っかかるT550は生産終了で入手不可とのことです。

 

上記3製品については現在取り寄せ中ですので、評価完了しだい別途報告いたします。

なお、TRPについては若干高価なものの通販等で手に入ります。TEKTRO製品は安価なものの、入手性が悪いため、使えそうなものであればセット販売などを検討したいと考えております。

 

その他

すでに購入されたお客様で同様の問題でお困りの方は、お手数ですが下記までお問い合わせ願います。
本不具合はお客様購入部品の組み合わせで生じる問題のため、当方設計による機能不良ではないとの認識ですが、何らかのご協力を検討させていだきたいと考えております。

 

はじめに
http://ogurabike.com/support/readme

 

お問合せ

http://ogurabike.com/contact/

 

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